初詣には300万人近くの参拝者が訪れ、明治神宮に次いで全国第2位の「成田山新勝寺」。
昔から「成田山のお不動さま」と親しまれ、今では成田国際空港にも近いことから外国人にも人気です。
そんな「成田山新勝寺」の見どころについて、表参道から平和大塔まで詳しく紹介していきます。
Contents
「成田山新勝寺」の見どころ
成田市の観光名所といえば、まず一番にあげられる「成田山新勝寺」。
1080年という長い歴史を持ち、いまでも多くの人から「成田山のお不動さま」などと親しまれています。
成田山新勝寺とは
- 御本尊は不動明王、「成田山のお不動さま」と親しまれる
- 開山は939年、「平将門の乱」を「寛朝大僧正」が鎮めたことから始まる
- 源頼朝、水戸光圀、二宮尊徳、市川團十郎などの偉人が信仰
広大な敷地の中に建てられた伽藍(がらん)はいくつもあり、イベントや講座、体験などもあるんです。
成田山新勝寺で楽しめること
- 色んな伽藍を拝観できる
- 年間で色んなイベントがある
- 仏教文化講座、法話を聞く会、体験修行、写経体験なども
イベントや講座などはありませんでしたが、実際に訪れてみて思った個人的な見どころは以下のとおりです。
成田山新勝寺の見どころ
- 建造物や石工品に驚く
- 伽藍の中に入れる
- 休憩所やガイドなどサービス充実
それでは一つ一つ具体的にお伝えしていきます。
建造物や石工品に驚く
表参道を抜けるとみえる総門をはじめ、新勝寺には広大な敷地の中にいくつもの建物があります。
「仁王門」や「三重塔」、「釈迦堂(しゃかどう)」、「額堂」、「光明堂」といった重要文化財もあり、大工さんの技術が垣間見えるものばかりなのです。
また建築物だけではなく石工品も迫力があり、特に仁王門をくぐった後の景色は素敵でした。
なんでも立ち並ぶ石工品は全て寄進されたものだそうで、新勝寺がどれだけ親しまれているのかが分かります。
実は仁王門の大きな赤い提灯も「東京築地市場仲介組合」から寄進されたものだそうです。
伽藍の中に無料で入れる
建築物や石工品に加えて私が驚いたのが、いくつかの伽藍の中に入れるということ。
旅をする中で有名なお寺は色々と回ってきましたが、外から見るだけだったり、拝観料がかかったりするところが多かった気がします。
対する新勝寺は「大本堂」「釈迦堂」「光明堂」「平和大塔」を拝観することができ、しかもお金はかかりません。
特に「平和大塔」の2階にある「五大明王」や「昭和大曼荼羅」は、中と外とでは見え方が違い圧倒されます。
お寺の装飾や彫刻が好きな方には持ってこいの場所ですね。
休憩所やガイドなどサービス充実
新勝寺では総門の向かいにある「信徒会館」や大本堂の正面付近で、無料ガイドをお願いすることができます。
1人から可能ということで人数制限もなく、時間も15分~2時間と柔軟に対応してくれるのです。
また信徒会館や大本堂の近くにある休憩所では、休憩スペースだけでなく無料で水・湯やお茶を飲むことができます。
他にもエレベーターがあったり、歩けない人のために車いすやユニバーサルデザインになっていて、参拝者に配慮した造りになっているなと感じました。
駅から行ける観光名所「成田山新勝寺」
まずはお土産屋さんが立ち並ぶ「表参道」
JR成田駅から新勝寺までは徒歩で約15分で、表参道にはお土産屋さんやお食事処がたくさんあります。
お店を見ていると財布の紐もゆるくなってしまうもので、「あれも」「これも」と買ってしまいますね。
歩いていると成田の地酒である「長命泉」のお店があって、原付できていたのでお酒ではなく「麹の甘酒」を買いました。
風味を楽しみたいので温かいのにしたいのは正解で、ほどよい甘さが後に買ったお煎餅と合うんですよね!
表参道には座る場所がところどころにあるので、甘酒とお煎餅を食べながら一息つきました。
表参道でよく見かけたのはお煎餅や羊羹、千葉のお土産屋さん、そして「鰻(うなぎ)」。
鰻を出しているお食事処は多く、中には店頭で捌(さば)いていたり、焼いていたりするので見ていて面白いです。
総門をくぐると荘厳な建物の数々
信徒会館で無料ガイドをお願いし、案内人のおじさんを引き連れて「いざ新勝寺へ!」。
総門から迫力があります・・・
その次に見える「仁王門」は新勝寺の重要文化財の一つで、真ん中の大きな赤い提灯が有名です。
下から見るとこんな感じ。
寄進された石工品に囲まれた道を通ると、修行の場所である「大本堂」と重要文化財である三重塔があります。
大本堂とは
- 1968年に建立
- 最も重要な御護摩祈祷を行う中心道場
- 御本尊不動明王、矜羯羅童子(こんがらどうじ)、制咤迦童子(せいたかどうじ)が奉安
この「大本堂」では12時になると「御護摩」と呼ばれる「煩悩を焼きつくす儀式」が催され、誰でも御堂の中に入り拝観することができるのです。
お坊さん方の声や太鼓の音、炎の美しさを体感できるので、もし時間が合えば拝観することをおすすめします。
そういえば、大本堂にはこんなものが。
おみくじって「自分の運命は自分の手で引き寄せる」とか心の中でつぶやきながら、なぜか光って見える(気がする)ものを掴むもんかと思ってたけど、自動販売機とは・・・シュールすぎる。
あらためて、いくら便利だからといって全てを自動化すべきではないと思いました。
「釈迦堂」や「額堂」をチラ見した後にいった「光明堂」でも伽藍の中を拝観でき、他ではあまり見ることができない愛染明王(あいぜんみょうおう)が祀られています。
光明堂とは
- 1701年に建立、重要文化財
- 大日如来、愛染明王、不動明王が奉安
- 後ろには奥之院の洞窟
愛染明王は名前のとおり「愛=恋愛・縁結び・家庭円満」など司る仏様とされているので、ご家族やカップルで行くのもいいですよ!
最上部にある「平和大塔」は絶対見るべき
成田山の最上部には真言密教の教えを象徴する「平和大塔(へいわのだいとう)」があります。
平和大塔(へいわのだいとう)とは
- 1984年に建立
- 1階は「成田山の歴史展」「写経道場「各種受付」
- 2階は「五大明王」「昭和大曼荼羅(まんだら)」「真言祖師行状図」が奉安
平和大塔には「成田山の歴史展」「写経道場」などがあり、資料を見たり、写経を体験したりできるのです。
そして特に素晴らしかったのが、2階にある「五大明王」と「昭和大曼荼羅」。
成田山新勝寺の御本尊であられる不動明王を中心に、「金剛夜叉(こんごうやしゃ)明王」「降三世(ごうざんぜ)明王」「軍荼利(ぐんだり)明王」「大威徳(だいいとく)明王」のお姿には圧倒されます。
また「五大明王」の両脇に掲げられている「胎蔵界曼荼羅」と「金剛界曼荼羅」は美しく、ただ呆然としてしまい時を忘れるほどでした。
外からも拝観することができ、中から見る景色とはまた違う見え方も楽しめます。
歩き疲れたら緑豊かな「成田山公園」で休憩
平和大塔や光明堂、大本堂の脇にある小道を行くと、広大な敷地を持つ「成田山公園」があります。
成田山公園とは
- 成田山の境内に整備されている
- 東京ドーム約3.5個分(16万5000㎡)の敷地
- 梅・桜・藤・菊・紅葉が楽しめる
敷地内には池や噴水、滝、そして花草木があり、座るスペースも随所随所で設けられているので、落ち着いて季節を感じられるのが最大の魅力です。
パワースポット「雄飛の滝」!
成田山新勝寺のホームページでは、公園の方針を以下のようにしています。
公園は仏教の生きとし生けるものすべての生命を尊ぶという思想が組み入れられ、不殺生を表す尊い生命をはぐくむ場となっております。
引用元:成田山新勝寺
その方針のとおり、公園には様々な生き物が見られることに加えて、それらの美しさをより実感できるような造りになっているのです。
仏様を拝観して心が澄み渡った状態で公園の生き物に心を寄せると、何かまた一つ世界の理を知れたような気になりましたね。
そんなお買い物から寺院拝観、体験なんかもできる「成田山新勝寺」への行き方は以下のとおりです。
成田山新勝寺・成田山公園への行き方
所在地 | 千葉県成田市成田1番地 |
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アクセス | 車の場合、成田ICで降りてから約10分。電車の場合、京成成田駅・JR成田駅から徒歩15分。 |
駐車場は成田山の敷地内と、周辺にいくつかあります。
成田山新勝寺のホームページはこちらから
おわりに
訪れてみて「伽藍の多さ」や「拝観できるもの」、「無料ガイドなどのサービス」、「休憩スペース」、「併設している成田山公園」など、なぜ多くの人に親しまれるのかがわかりました。
一度訪れただけで他の楽しみ方もわかり、何度も来たいと思えるのが不思議です。
今回は何もないときにきましたので、次は仏教文化講座や写経体験、祇園祭などのイベントに行ってみたいですね。
直近だと4月に市川海老蔵さんが新勝寺に来られるようなので、都合が合えばいきたいなと。