春の訪れを感じる頃になると「梅がみたい!」という気持ちが湧き起こりますよね。
前は滋賀県の長浜の盆梅展を見まして、その時から梅が好きに…
今回は日本三大庭園でもあり、梅の公園として全国に知られる「偕楽園(かいらくえん)に行ってきました。
個人的な見どころやお土産、行き方、偕楽園の年間スケジュールなどをお伝えしていきます。
Contents
広大な土地に約100品種3000本の梅の木々
赤白ピンクに彩られる景色
今年は暖冬だったこともあるのか、梅まつり期間だけれど偕楽園の梅は散りつつありました。
…散りつつありつつもこんなに綺麗です。
偕楽園とは
- 9代藩主・徳川斉昭氏公命により造られ1842年に開園
- 由来は『孟子(もうし』の「古の人は民と偕(とも)に楽しむ、故に能く楽しむなり」という一節
- 約100品種、3000本の梅の花が見どころ
- 「表門→竹林→吐玉泉→大杉森→好文亭」のコースが、斉昭公の意図した「陰と陽の世界」
偕楽園では約100品種3000本の梅の木が植えられ、赤・白・ピンク・薄ピンクの花が咲き乱れていました。
▲慣れないポートレート機能使ったらこうなった。
偕楽園公園センターさんのホームページで「梅図鑑」を見ることができますので、興味のある方はご覧ください。
鳥居をくぐったときには「なにか地元のお祭りみたいな感じだな」と思ったのですが、後から失礼だったと反省しています。
梅の木は花だけでなく、木の形をみるのも楽しいんです。
こんなものや。
こんなものもあります。
この木を見たときは、ちょっと切ない気持ちになりました。
夜にはライトアップも
歩いていると道や広場などに置かれた行灯(あんどん)を見かけます。
偕楽園の開演時間は朝6時〜夜19時(2月20日~9月30日)で、夜になるとライトアップがされるのです。
行灯一つ一つに絵が書かれていて、味があるものもありました。
夜の静寂に包まれながら、行灯の光に照らされた梅の木を見るわたし。
家族や恋人と行くのも、もちろん一人で行くのも良さそうですね。
梅の木だけではない偕楽園の見どころ
偕楽園では杉林や竹林、桜やツツジ、萩などの他に、表門や偕楽園記の碑、吐玉泉(とぎょくせん)など歴史を感じさせる史跡があります。
孟宗竹林
梅の花が咲き乱れる道を抜けると目の前に竹林が現れ、景色がピンクから緑に変わります。
孟宗竹林(もうそうちくりん)とは
- 京都男山の竹を移植
- 元々は弓の材料
- 孟宗竹林は国内最大の竹で12mに達する
この日は晴天に恵まれたこともあり、光に照らされた竹がとても綺麗で、まさに斉昭公の意図する「陰と陽の世界」を堪能することができました。
吐玉泉
吐玉泉(とぎょくせん)とは昔から湧き水の多いところだった
- 地形の高度差を利用して集水
- 造園上の景観を考慮した白色の井筒
- 現代の泉石は4代目
近くで見ると白色の泉石がきれいで、徳川斉昭公は「美」を見る目に富んでいたのだと感じます。
近くに太郎杉という大きな杉の木があって、実は五郎杉まであったのですが他はなくなってしまったということを知り、少しだけしんみりしてしまいました。
上から見るとこんな感じ!
好文亭
好文亭とは(こうぶんてい)木造2層3階建ての本体と木造平屋造りの奥御殿
- 位置から建築意匠まで徳川斉昭公が自ら定めたとされる
- 「好文」とは梅の異名、晋の武帝による「学問に親しめば梅が咲き、学問を廃すれば咲かなかった」という故事
こちらは時間の関係上、中には入らなかったのですが、広場から見える好文亭の美しさには思わず足を止めました。
また以前は好文亭が見える位置に大きな梅があったのですが、台風の影響で倒れてしまったそうで現在お取り寄せ中とのことです。
おまけ
義烈館
偕楽園の中には徳川光圀公と徳川斉昭公の遺品を展示している「義烈館」という建物があります。
「大日本史」や「陣太鼓」をはじめとした書画や工芸品が展示され、お二人の造詣の深さを垣間見ることができるでしょう。
しかし私が気になったのは、この義烈館を紹介する看板です。
…何か目に止まってしまうのは私だけなんだろうか。
「水戸のすごいものあります」
ど、ど、ど、どストレート!
もうちょっと前置きとか、言葉選びとかあるでしょ!!!
とか、心の中で思ってました。誰にも言えなかったけど。
徳川ミュージアム
偕楽園の全体地図をよくみると、
…徳川ミュージアム!?
ググってみると候補キーワードで一番上にあるのは「徳川ミュージアム 刀剣乱舞」。
何やら「水戸徳川家のまとまった史料が見られる唯一の博物館」らしい。
…ふつうに面白そうじゃん。
入園時に渡される案内には書いてなかったし、全体案内でもひっそりと書かれているからどんなものかと思ってました。
こちらも時間の関係上、足を運ぶことはできませんでしたが、いつか機会があればいきたいです。
もっと徳川ミュージアムを知りたい方はこちらから。
偕楽園で食べた美味しかったもの
園内では出店やお土産屋さんがいくつもあって、試食ができるところもあるのです。
その中で美味しかったお土産をいくつか紹介します。
亀印製菓「水戸の梅」
出典:亀じるし
お土産といったら、まず浮かぶのが「水戸の梅」。
前に買ったときは全て人に渡してしまったので食べられなかったのですが、今回は頑張った自分へのご褒美もこめて?買いました。
お土産屋さんの店主がいうには「亀印製菓のお土産は、全て偕楽園の梅を使っている」とのこと。
3000本じゃ足りないような気がしましたけど、観賞するだけでなく最期は感謝して食べるというのは好きです。
亀印製菓「梅一途」
こちらも亀印製菓さんのお菓子です。
あまりにも美味しそうだから帰りの車で食べまして、あんから広がる梅の香りが爽やかで美味しい。。。
でも周りの白い粉が食べるときに落ちたので、車で食べるときは気をつけてくださいね。
菓匠にいつま「かりんとう饅頭」
出典:菓匠にいつま
カリカリのかりんとう生地の中にこしあんと梅ペーストが入っていて、さくっとした触感の後に広がる梅の香りが「また食べたい」という気にさせてくれます。
時間が経ってカリカリとした触感は失われないようですね。
五條製菓「水戸梅小町」
出典:五條製菓
水戸産のブランド梅「ふくゆい」をベースに偕楽園の梅干しの果肉を加えた梅あんを求肥(ぎゅうひ)で包み、梅干しそっくりに仕上げられています。
なんども梅の見頃に合わせて毎日約3000個を手作りしているそうで、個人的には作っている様子も見たいと思いました。
梅の名所「偕楽園」の行き方
偕楽園は駅やバス停もすぐ近くにあって、駐車場も多いので安心して訪れることができます。
偕楽園へのアクセス
- 車の場合:常盤自動車道「水戸IC」より約20分、北関東自動車道「茨城町東IC」より約20分、北関東自動車道「水戸南IC」より約20分
- 電車の場合:梅まつり期間ではJR偕楽園臨時駅で下車(期間外は水戸駅からバス)
- バスの場合:水戸駅北口4番「偕楽園方面」、水戸駅北口6番乗り場「千波・県庁方面」
わたしの場合は車でして、平日とタイミング的なものもあり比較的すいていました。
とはいえ東門に一番近い駐車場は満車になりかけでしたし、この日に結婚式もあったようです。
駐車場は全部で8ヵ所ありまして、料金は500円~1000円です。
もし駐車場料金を安くしたいのであれば、徒歩10~20分圏内の「まちなか駐車場」であれば200~300円で利用することができます。
偕楽園を見た後に水戸の町を観光するプランであれば、「まちなか駐車場」を利用するのも良さそうですね。
梅まつりだけではない「偕楽園の年間スケジュール」
偕楽園では「梅まつり」だけでなく、起伏に富んだ地形に杉林や竹林、桜やツツジ、萩など四季を通じて楽しむことができます。
そんな偕楽園では、1年通してさまざまなイベントが催されます。
【春】水戸の梅まつり | 2月中旬~3月31日頃 |
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【春】水戸の桜まつり | 4月初旬~4月中旬 |
【春】水戸のつつじまつり | 4月下旬~5月中旬 |
【夏】梅の実落とし・販売 | 6月上旬頃 |
【夏】水戸偕楽園花火大会 | 7月下旬~8月 |
【秋】水戸の萩まつり | 9月1日~9月下旬 |
【秋】もみじ谷の紅葉 | 11月中旬~11月下旬 |
【冬】梅の剪定見学会 | 12月第2土曜日 |
つつじや萩、紅葉も楽しめ、梅の実落とし・剪定も見ることができるので、また足を運びたいものですね。
そしていつかは「梅博士」に!
「梅博士を知りたい方は、こちらの記事で書いていますのでぜひご覧ください。
おわりに
「忙しい中でも季節感を大切にしていきたい」
長浜の梅まつりを見に行ったときに心から思い、それから桜やツツジ、紫陽花、向日葵など季節の花を見にいくようになりました。
見るたびに心が癒されて大切なものを思い出すことができ、本当に日本で生まれて良かったと感じられるのです。
たしかに大人になると日々仕事やら家事やら「やらなければいけないこと」が増えていきます。
そんな中でも意識的に自分の周りに目を向けて、「人間らしい暮らし」というものをしていきたいですね。