HEYPONの徒然なる旅物語

【静岡県富士】重要港湾の田子の浦港|キャッチフレーズは「富士山に一番近い港」

千葉から大阪まで、青春18切符で戻る旅路。
静岡でも漁港を見たいと思って調べたところ、「沼津港」「清水港」と聞いた名前の中での「田子の浦港(たごのうらこう)」。

聞いたことない名前だけど「重要港湾」と書かれているので、気になって吉原駅を降りました。

 

今回の道のり

それでは「田子の浦港」の旅についてお伝えします。

 

静岡県富士市とは

日本を象徴する世界遺産・富士山。
そのふもとにある静岡県富士市に、田子の浦港はあります。
まずは富士市についてみていきましょう。

 

富士市の人口

2018年12月時点での総人口は254,135人(105.642世帯)です。
10年前の2008年の総人口は261,565人(95,898世帯)で、10年間で7,430人減っています。
10年間で総人口は減少しつつも世帯数9,744世帯が増加していて、銚子や沼津といいどこもこのような推移が見られます。

 

富士市の歴史

古代史

富士市内には縄文時代の遺跡は90以上、弥生時代の遺跡は27ほどあります。
縄文時代の遺跡の中で、浅間林遺跡には東北地方の土器と同じ模様のものがみられ、どうして遠くの土器と同じような模様があるのか明らかになっていません。
古墳は800基で、特に船津・須津古墳群に約400基、富士川西岸古墳群に約200基と多いです。

 

産業史

富士山南西麓から富士川上流にかけての地域では山村部の生業の一つとして「紙すき」がされ、江戸時代中頃には江戸に広く流通するようになりました。
明治以降は富士地区の豊富な水資源が注目され、大手企業が工場を建設し製紙業はますます発展し、「紙のまち」の土台を形成しました。
戦争が始まり大きな製紙工業は軍需工場に変えられ一時は停滞しましたが、戦後は建て直し、内需が減る中で海外市場の開拓をしている現在に至ります。

 

産業構造

RESAS(2012年度)より、最も売上高が大きいのは「製造業」1,131,330百万円で、次いで「卸売業、小売業」730,623百万円となっています。
一方で付加価値では、最も大きいのは「卸売業、小売業」200,864百万円で、次いで「製造業」153,028百万円となり順位が入れ替わっています。
製造業では特に「輸送用機械器具製造業」が最も多く、次いで「パルプ・紙・紙加工品製造業」が多いです。
全国や静岡県と比べると、「卸売業、小売業」の割合が大きい地域となっています。

 

田子の浦港とは

静岡県の重要港湾とされ、観光では「田子の浦しらす」をウリとしています。

 

田子の浦しらすとは

「富士川以東の田子の浦沖で捕れるしらす」「中袋がある特殊な網により一艘曳漁法で捕るしらす」「水揚げと同時に船上で氷締めするしらす」の3条件が揃ったもの。

一昔前では工業発展に伴い大気汚染、水質汚濁は悪化の一途をたどり、漁獲量は年々減少し漁業は絶滅寸前に至りましたが、昭和47年以後の公害防止策により再び青い海を取り戻し現在は、シラス船一艘曳を主に刺網、観光地びき網、遊漁船漁がされています。

 

田子の浦しらすにご興味ある方は、下記の動画をご覧ください。

 

重要港湾とは

国際海上輸送網または国内海上輸送網の拠点となる港湾、国の利害に重大な関係を有する港湾で、政令で定められたものをいいます。
全国で1,088ある港湾の中で重要港湾は128港あります。

 

田子の浦港の収穫量

2016年の田子の浦港の漁業状況は、シラスのみで水揚数量147.6t、水揚金額1,363.5万円となっています。
経営体数は25~27戸で、1戸あたり水揚金額は524.4万円です。

 

田子の浦港での出会い

 

キャッチフレーズが「富士山にいちばん近い港」

「重要港湾か…」「しらす丼食べたい」などと思いながら、田子の浦港までの道中を歩いていると、看板がふと目に留まりました。

 

 

「そこかよ!田子の浦しらすじゃないのかよ!」

 

と、心の中でツッコミました。

(見えないけど、後ろは富士山です)

確かに近いけど。

 

漁協食堂は冬季休業中

吉原駅から2.7kmの道を重い荷物を持ちながら歩き、疲れても「しらす丼!」と思って、やっと見つけた「漁協食堂」の文字。

 

「わーい!って、4月1日まで冬季休業かよ!」

 

これは私が勉強不足なのですが、しらすは1月~3月中旬まで禁漁期であり、「しらす街道」と呼ばれる観光場所も閑散としていました。

 

誰もいない。

 

3月下旬~5月の春か、地方によっては9月~10月の秋を旬とするそうです。
ちなみに「しらす」は魚の名前ではなくイワシの稚魚の総称で、もちろん「しらうお」などとは別物です。

 

さいごに

田子の浦港は漁港というより、国際貿易において重要な拠点の役割を持っていました。
「輸送用機械器具製造業」が多いのも関係しているのかという疑問を残しつつ、次くる時は「田子の浦しらす」が食べられる3月下旬~5月にきます。

さよなら、「富士山にいちばん近い港、田子の浦港」。

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HEYPON
HEYPON
【自己紹介】青森生まれ/実家は養豚場/5人兄弟4番目/自然好き/日本好き 【経歴】高校まで青森▶大学で関東進出(埼玉)▶大阪の会計事務所に就職▶5年半働いて退職▶日本を回る▶次は海外だ! 【意気込み】「旅をしながら生きていきたい」そんな夢を抱きながら日々を生きていきます。