HEYPONの徒然なる旅物語

【島根県隠岐の島】ジオ・神社・イカの島、隠岐の島!2月でも海士町・西ノ島町は美しい

何年か前、福岡から船に揺られてたどり着いた壱岐島。
そこで初めて「隠岐の島」の存在を知って、「なんだかとっても神秘的だな」と、いつか行ってみたいと思っていました。
ということで今回は縁あって、隠岐の島の「海士町」に足を運びました。

 

それでは、「神々の住まう島、隠岐の島(海士町)」の旅についてお伝えします。

 

海士町とは?


出典:ふるさと海士

 

対馬暖流の影響を受けた豊かな海と、名水百選(天川の水)に選ばれた豊富な湧水に恵まれ、自給自足できる半農半漁の島。
古くから海産物の宝庫として、「御食つ国」とされていました。

 

人口・面積

海士町のHPより、2018年5月時点での人口や高齢化率などについてです。

  • 人口:2,353人
  • 世帯数:1,057世帯
  • 高齢化率:39%
  • 面積:33.46㎢
  • 人口密度:70.2人/㎢

人口は減ってきているものの、U・Iターンが多いことで有名な海士町では、おとなりの「西ノ島町」や「隠岐の島町」よりも減り具合は緩やかだそうです。
しかし島内には高校までで、子供の多くは島外に出ているのが現状。

 

歴史

海士町は「後鳥羽上皇」や「後醍醐天皇」など、身分の高い人がご配流された歴史ある土地です。

滞在時に話した人の中には、
「この島で後鳥羽上皇は生涯を終えて、その子孫が今も生きているかもしれないと思うと、海士町の人材はすごいと思う」
と考える人もいました。

 

海士町の中心地といわれる「隠岐神社」で祀られているのは「後鳥羽上皇」。

 

隠岐神社では初詣のお参りはもちろんのこと、町の様々な行事や成人式などの人生の節目ともいえる行事で集まる場となっています。

それほどまでに島民に親しまれている「隠岐神社」と「後鳥羽上皇」のことを考えると、海士町のまた違った一面が見える気がします。

 

同じく順徳上皇や日蓮聖人、世阿弥など身分の高い人がご配流された「佐渡ヶ島」では、そんな話を聞けなかったのは島民の意識なのか、滞在期間が短かったのか。

また行きたいな、佐渡ヶ島…。

 

産業構造

RESASより、2016年度の売上高と付加価値額についてです。

 

売上高(総額:6,138百万円)

  1. 建設業-総合工事業:1,558百万円
  2. 卸売業、小売業-飲食料品小売業:624百万円
  3. 卸売業、小売業-その他の小売業:579百万円
  4. 製造業-食料品製造業:424百万円
  5. 宿泊業、飲食サービス業-飲食店:283百万円

 

付加価値額(総額:1,914百万円)

  1. 建設業-総合工事業:540百万円
  2. 卸売業、小売業-その他の小売業:126百万円
  3. 製造業-食料品製造業:98百万円
  4. 卸売業、小売業-飲食料品小売業:81百万円
  5. 宿泊業、飲食サービス業-飲食店:74百万円

 

港に向かう途中に「飯古建設」という会社があり、恐らく海士町の建設業の大部分を担っているのだなと思いました。
「棒グラフで割合を見る」と製造業の内訳は「食料品製造業」が100%であり、資源が豊かであることを再認識します。

 

「隠岐の島」の魅力とは?

自然の恵みを受ける「海士町」の暮らし

滞在期間中に漁師の奥さんと一緒に働く機会があり、色々とご指導いただきました。
休み時間には仕事のことだけでなく、漁師の暮らしについても教えてくれました。

 

たとえば夜になると見える「漁火(いさりび)」。
海士町では「寒シマメ」と呼ばれる「スルメイカ」を獲るために、電気で灯かりをつけているんだとか。

その灯かりをつけるのにも燃料がかかり、行き帰りの分も含めたら、燃料代でマイナスになる日もあるそうです。
そんなイカ釣りだけでは生計が成り立たないこともあるので、その人の家ではイカ釣り以外にも色々と仕事をしていて、どんな世界も工夫が必要だと改めて感じました。

 

 

「漁師の女将 イカ 塩辛 海士乃塩」もその一つ。
隠岐の島のお酒「隠岐誉」と一緒に食べると最高なんですよ。

 

 

帰り道、車の窓から見える「漁火」。
明日のイカはどれだけ獲れて、漁師の収支はプラスになるのかな?

 

神社の多さが示すこととは

海士町に入島して初めに驚いたのは、隠岐の島の「神社の多さ」。

 

 

この「隠岐の島 道前・道後 神社マップ」によると…

  • 海士町:16社
  • 西ノ島町15社
  • 知夫村:7社
  • 隠岐の島町:68社

 

「な、なんじゃこりゃああああ!」
と心中乱れながらも、公共の場でそんなリアクションも出来ないので、さわやかにその場を立ち去りました。

 

ちなみに、他の島はこんな感じです(Googleより)。

  • 屋久島:18社
  • 小豆島:20社
  • 壱岐島:20社
  • 佐渡島:18社

上記の島は行ったことがありますが、神社が多いというイメージはありませんでした。

 

なぜ、こんなにも神社が多いのか?

 

そもそも神社とは
神社とは神様を祀る神聖な場所をいい、お祀りなどのときにお呼びして鎮座していただきます。

 

はるか大昔から、この日本に住む人々は神々に祈りを捧げてきました。
また7世紀になって大和朝廷では、中国の唐にならった律令制の導入と、その法体系の中に日本独自の神祇制度を組み込みました。

 

隠岐の島にある神社が、「どのような神様を祀っているのか」「どの時代に建てられたか」など、帰ってみてから疑問は沸くものです。
次に訪れるときは、そのあたりも知りたいですね。

 

ストールから地球の美しさを感じる

「自然のダイナミックさを感じたいなら、ぜひ西ノ島町へ」
という言葉をもらったので、西ノ島町にも行ってきました!

 

 

た、確かに美しい…。

 

隠岐の島は、「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。

出典:島根県HP

 

隠岐ジオパークでは、何億年も前からの「大地の成り立ち」、大地の上に成り立つ「独自の生態系」、さらに「古代から現代へ続く人の営み」を体験することができる素晴らしい場所です。

隠岐ユネスコ世界ジオパーク推進協議会HPはこちらから

島根県HP「世界に発信!隠岐世界ジオパーク!」はこちらから

 

そして私も西ノ島町での旅で、「隠岐ジオパーク」を感じる出会いがありました。

 

 

焼火神社の近くにある「焼火窯、鬼板」さん。

 

中に入るとトーク力抜群の奥様と、ユニークな河童の置き物たちが…(もちろん河童以外もありますよ!)。

なぜ河童なのか?という質問の答えも最高で、とても楽しいひと時を過ごしました。

 

ここで売っている物の一つに「西ノ島の土で染めたストール」があります。

 

下記の文章は、「焼火窯、鬼版」さんのHPから。

「隠岐の文化、伝統、風土に培われた島の環境の中で土・海・空・風に喜びと感謝を感じながら生まれた風流染めです。
焼火山の麓の赤土、黄土、杉炭などを染料とし余分なものは何も使わないのが大きな特徴です。」

 

私も色が気に入って、ストールをひとつ買いました。

ストールを首に巻くたびに隠岐のはるか昔から現代までの大きな流れを感じられ、この出会いに感謝せずにはいられません。

 

「焼火窯、鬼板」さんのHPはこちらから

 

さいごに

 

これまでの人生で見てきた数を上回るほどの、イカとカキを見た海士町の旅。
青森の片田舎で生まれた私にとって離島の暮らしは新しい発見ばかりである一方で、抱えている課題も同じだと改めて感じました。

 

こんなに綺麗なものがあるのに足を運ばないのはもったいないと、私は色んな地域を訪れるたびに思います。

 

もっと離島・地域と都会が近くなったらいいのに。

 

次は夏に来るので待っててください、隠岐の島・海士町。

ABOUT ME
HEYPON
HEYPON
【自己紹介】青森生まれ/実家は養豚場/5人兄弟4番目/自然好き/日本好き 【経歴】高校まで青森▶大学で関東進出(埼玉)▶大阪の会計事務所に就職▶5年半働いて退職▶日本を回る▶次は海外だ! 【意気込み】「旅をしながら生きていきたい」そんな夢を抱きながら日々を生きていきます。