HEYPONの徒然なる旅物語

【北海道富良野】話を聴いて感じる開拓の歴史|富良野のおすすめもお伝えします

富良野のにいた34日間・・・
きつい仕事もあったけれどもあっという間に過ぎ去り、見聞きして学んだことも多かったです。

そんな富良野での仕事以外の話を、少しだけご紹介します。

会話から知る「開拓」の歴史

働き先にも恵まれて可愛がってもらったことで、地元の人とも色んな話をすることができました。
ただ残念なのは行く先々で北海道の話をきく度に、何も知らずにきてしまったのだということです。

特に反省したのは歴史を知らなかったことで、「開拓」という言葉は北海道を知る上で非常に重要だと思っています。

誰しもが「わたしのおじいさんは…」と言う

畑仕事はキツいので1時間半~2時間に一度、15分~20分くらいの「一服(いわゆるおやつタイム)」をとるのです(一服ポーズ、ハマりました)。
一服の時間ではみんなで輪になって、ジュースやらお菓子やらを広げながら色んな話をします。

その時間ではよく、「いつの代で、どこからきた」という話を耳にしました。

「おじいさんの代で、横浜からやってきた」
「あそこのリンゴ農家は、青森からきた」

北海道博物館で出会った方も、何代か前に新潟からきたと話されていました。

なぜ他から来た人が多いかというと、明治になってからすぐの1869年に開拓使が置かれたことから始まります。

北海道年表

1854年 幕府が欧米諸国と和親条約を結び、箱館を開港場とする。箱館付近を直轄地とし、箱館奉行を置く。
1855年 松前周辺を除く全島がふたたび幕府直轄地となる。
1869年 明治政府が開拓使を置き、蝦夷地を北海道と改める。
1882年 開拓史を廃止し、函館・札幌・根室三県を置く。
1886年 三県を廃止し、北海道庁を置く。
1887-1896年 府県から北海道への移民が増えはじめ、この後開拓が急速に進む。

(「北海道ホームページ」より一部抜粋)

北海道開拓の背景には、いまだ解決していなかったロシアとの国境問題への危機感、産業を盛んにして日本を豊かにしたいという期待があったようです。

移住した人の中には「ひと山あててやろう」ときた人もいたり、争いや災害で家がない人もいたりしたでしょう。

当時の北海道は人の手が加えられていない大原始林ばかりでしたので、土地を与えられても生い茂る森を切り開かなければなりませんでした。

いまは整備された広大な土地が広がっていますが、ほんの150年前は北海道全体が深い森林だったと考えると何ともいえない気持ちになります。

儲けたのはどこから来た人?

「北海道には色んなとこから移住した人がいるけど、どこの人が農業でいちばん儲かったと思う?」

一服(いっぷく)の時間に親方からこんなクイズが。

「青森!」と答えたい気持ちを抑えて考えていると、あまり待たずに答えきました。
(農家の人はマイペースだけど、そのペースが速い気がします)

「富山県だよ!」

・・・薬売り・・・でしょうか?

農業では「良い土地かどうか」が儲けを決め、見極めることができるかが長期的な利益となります。
どんなに準備をして手をかけても、やはり土壌の持つ潜在的な力が収穫量を左右してしまうのです。

富山の「薬売り」は同業者間でのネットワークを使って情報を集め、良い土地を手に入れたとのことでした。

情報の持つ重要さを改めて認識し、「薬売りって格好いい・・・」なんてことを思ってしまいますよね。

もっと富良野のことを知ろう

富良野の情報収集はインターネットも活用したのですが、いくつかの場所で働いたので基本的には地元の人から聞きました。

食べログで評判のお店はどうかと聞くと、「あそこは美味しいかね・・・」という答えがよく返ってきます。

実際に教えてもらったお店は外れなしで、「富良野=美味しい」というイメージが出来上がりました。

そんな地元の人から教えてもらったことをお伝えします。

倉本聰氏がつくった富良野塾

富良野といって思い浮かぶのは、「メロン」や「スキー」、そして「北の国から」という人もいるのではないでしょうか。

私も少しはイメージを持っていましたが、富良野の人たちからもよく「北の国から」とか、「倉本聰さん」とかという言葉を聞き、想像した以上に富良野の人たちは大切にしているので驚きです。


出典:倉本聰界隈

かぼちゃ農家さんのところで働いたとき、近くに富良野塾があってよく塾生が遊びにきたという話をききました。


出典:富良野GROUP

何でも富良野塾は授業料は無料であるものの、生活費は近くの農家さんの手伝いをして賄っていたそうです。

お昼休みにテレビを見ていると、「この人は塾生で・・・」「あの人は元気か・・・」など多くの俳優さんを知っているようでした。

今は閉塾してしまったのですが、卒業生で結成された「富良野GROUP」という演劇創作集団や、「富良野塾OBユニット」という演劇集団があるそうです。

毎年違う演出があり女将さんも楽しみにしているとのことでしたので、私も機会をみて見に行きたいと思います。

地元の人が勧めるお店をご紹介

農作業ヘルパーでは健康的な食事が3食ついているものの、合間をみて仕事仲間と食べに行ったり、働き先でご飯に連れていってくれたりしました。

自分で探したお店も良かったのですが、お世話になった農家さんに連れていってもらったお店がとても美味しかったのでご紹介します。

カネココーヒービーンズ

見てください、このオシャレなプレートを。
ボリュームもあって、真ん中のお肉を食べるのに一苦労。
うーん、思い返すと幸せな悩みだったなあ。
後ろのココアミルクも、ミルクがフレッシュで美味しかった・・・

「カネココーヒービーンズ」さんの情報はこちらから

かよっ亭

内陸部の富良野にこんな美味しいお寿司が・・・!
月に1回しかないお寿司デーは、店主が札幌まで行ってお魚を仕入れるそうです。
ネタの新鮮さ、シャリの適切な量、そしてお醤油が美味しい。
串カツのお店なので、普段でも美味しい串カツが食べられます。

「かよっ亭」さんの情報はこちらから

恵比寿田じま

あいにく写真がないので、食べログをご覧ください。

「恵比寿田じま」さんの情報はこちらから

お料理も美味しいのですが、女将さんのキャラが何とも親しみやすいのです。
まさに地元で愛される小料理店といったところですね。
親方とも仲がよさそうで、ほんわかしたという思い出の味です。

 

富良野の中心地にはご飯屋さんが多く、1ヶ月ではとても全てを回り切れません。
評判のお店が何軒もあるので、ぜひ立ち寄ってもらい富良野の味を楽しんでほしいなと思います。

私もまた富良野に行ったときは、お財布が許す限り食べに行きたいなあ。

おわりに

札幌からも遠く中々いけない富良野ですが、また来たいと思えるほど楽しい時間や興味深いことを得ることが出来ました。
見渡せば山や畑が広がり、空気は澄んでて美味しいし、遠くに見える十勝岳は毎日その表情を変えます。

「北海道が好きで何度もきている」「好きすぎて移住をしてしまっている」という人もいて、底知れぬ魅力があるようです。
かくいう私もまた来たいと思っている人間で、次は周辺地域と美味しいお店を開拓したいと考えています。

ABOUT ME
HEYPON
HEYPON
【自己紹介】青森生まれ/実家は養豚場/5人兄弟4番目/自然好き/日本好き 【経歴】高校まで青森▶大学で関東進出(埼玉)▶大阪の会計事務所に就職▶5年半働いて退職▶日本を回る▶次は海外だ! 【意気込み】「旅をしながら生きていきたい」そんな夢を抱きながら日々を生きていきます。