「海外に行きたいけど、どんな手続きが必要なのか」
「後から困るのは嫌だから、今のうちに調べておきたい」
海外に行くには空港での出入国手続き以外にも、出発前に「必要な」「しておきたい」ことがいくつかあります。
- 出発前に必要な手続き
- 出入国に必要な手続き
この記事では海外に行くまでに必要な手続きをおさらいしています。
「今から準備なので、ざっと見直したい!」という方は、ぜひご参照ください。
Contents
出発前に必要な手続き
まずはパスポートの確認を
パスポートとは政府から発給される「国際的な身分証明書」であり、持っていなければ外国への入国はもちろんのこと、日本から出国することすらできません。
パスポートが必要なとき
- 空港などでの出入国審査
- ビザの申請
- 国際線の飛行機やホテルでのチェックイン
- 海外で警察官などから身分証明書の呈示を求められたとき など
パスポートには日本国外務大臣の名前で「日本国民である本パスポートの所持人を通路故障なく旅行させ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸管に要請する。」といった「保護要請文」が書かれています。
手続きは簡単ですので持っていない方は早めに済ませ、すでに取得している人は有効期限が過ぎていないかをご確認ください。
なおパスポートが発給されるのは、申請後から何もなければ1週間程度です。
各国の情報をみてビザ申請
ビザ(日本では査証ともよばれる)とは入国させて問題ないことを示す証明書であり、書類や面談などを通じて事前審査を通過すると発行されます。
各国のビザ早見表(2019年9月時点)は以下の通りです。
各国のビザ早見表(2019年9月)
国名 | 観光ビザ | 学生ビザ | ワーホリビザ |
アメリカ | 90日、×、×、$14(USD) | 何年でも、就学期間と同じ、×、$160 | - |
カナダ | 180日、〇、×、$7(CAD) | 何年でも、就学期間と同じ、条件で〇、$235 | 1年、〇(6ヶ月)、〇、$335 |
イギリス | 6ヶ月・11ヶ月、〇、×、€97・€186 | 何年でも、就学期間と同じ、×、€348 | 2年、〇、〇、€244 |
アイルランド | 8ヶ月、就学期間と同じ、〇、€300 | 1年、〇、〇、€360 | |
フランス | 3ヶ月、〇、×、無料 | 何年でも、就学期間と同じ、〇、€50 | 1年、〇、〇、無料 |
ドイツ | 3ヶ月、〇、×、無料 | 何年でも、就学期間と同じ、×、€75 | 1年、〇、〇、無料 |
オーストラリア | 3ヶ月、〇、×、$20(AUD) | 何年でも、就学期間と同じ、〇、$620 | 1年、〇、〇、$485 |
ニュージーランド | 90日、〇、×、$9~12 | 何年でも、就学期間と同じ、〇、無料 | 1年、〇、〇、無料 |
①期間、②就学の可否、③就労の可否、④金額
発行条件や審査内容は国によって違うので、外務省や訪問予定国のホームページを確認しましょう。
必要なら公的手続きも
住民票や年金、健康保険などといった公的手続きは、住んでいる市区町村の役所に問い合わせをして全て済ませた上で渡航しましょう。
住民票 | 1年以上滞在するのであれば任意で「海外転出届」の提出 |
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国民健康保険 | 条件次第で海外治療費も適用されるので要確認 |
国民年金 | 前納または帰国後に支払う |
所得税 | 申告期限をまたがる場合は渡航前に税務署へ申告しておく |
住民税 | 前年に働いていれば納付義務があるので支払い方法を確認 |
失業保険 | ワーホリの場合は受給できない |
家族に納付を頼むのであれば、いない間に支払うべきものをリストアップして、必要書類と一緒に渡しておくのがベストです。
他に必要な手続き
パスポートやビザ、公的手続きの他に、必要な手続きは以下のとおりです。
- 航空券の手配
- クレジットカード・デビットカード・キャッシュパスポートの発行
- 海外旅行保険の加入
また可能なら済ませておきたい手続きは以下の通りです。
- 国際免許証の発行
- 国際学生証の発行
- 国際ユースホステル会員証(YHカード)の発行
国際免許証なら運転免許センターにある申請書を買いて提出すれば、30分~1時間で発行されるのでぜひご検討下さい。
出入国に必要な手続き
出発前に必要な全ての手続きを終えたのであれば、後は出入国手続きを済ますことで外国に行けます。
出国から帰国までの手続きは、大まかに以下の通りです。
- 日本出国手続き
- 外国入国手続き
- 滞在
- 外国出国手続き
- 日本入国手続き
それでは一つ一つ項目をみていきましょう。
日本出国手続き
日本の出国手続きは時間に余裕をもって空港にたどり着いていれば、何かあっても日本語で聞くことができるので安心です。
パスポートや航空券など必要なものを忘れないで、「機内持ち込み」と「預けて荷物」で持ち込み制限・禁止のものをいれていないか気をつけましょう。
日本出国手続き
- フライト出発時刻の2時間前を目安に搭乗手続き開始
- カウンターでパスポートを提示し、機内預け荷物を渡す
- 搭乗券(ホ―ディングパス)、預け荷物引換証(バゲージクレームタグ)を受け取る
- 手荷物検査を受ける
- (必要なら)税関カウンターで「外国製品の持ち出し届」の手続き
- 出国審査でパスポート・搭乗券を審査官に渡し、パスポートに出国スタンプをもらう
- 出発30分前までに搭乗ゲートへ
持ち込み制限・禁止の荷物については、以下のサイトで書かれていますのでご確認ください。
出国審査が終わって飛行機に乗り込んだ後、機内でゆっくりしながらも客室乗務員から渡される入国カードなどを書いておきます。
機内
- 入国カードが渡されるので到着前までに必要事項を記入する
外国入国手続き
外国への入国手続きでは「入国審査」→「検疫」→「税関」の順で進んでいきます。
もちろん基本的に周りの人たちは英語なので、質問されて聞き取れなくても焦らずに聞き返すことが大切です。
何もわからず曖昧にうなづいたり、いいかげんに「Yes」「No」といわないように注意しましょう。
外国入国手続き
- パスポートと入国カードを用意して入国審査場へ
- パスポートの提示、いくつかの質問をされる
- (必要なら)手荷物引渡所で機内預けに持つを受け取る
- 税関で税関申告書を提出する
- 最後のゲートをくぐり入国完了
入国審査で聞かれる質問は以下のとおりです。
入国審査での質問例
- What is the purpose of your stay?(滞在目的は何ですか?)
- How long are you going to stay?(滞在機関はどれくらいですか?)
- Where are you going to stay?(どこに滞在しますか?)
- Do you have a return ticket?(帰りの航空券は?)
- How much money do you have with you?(所持金は?)
- What’s your occupation?(あなたの職業は?)
税関での質問例
- Anything to declare?(何か申請するものは?)
- What’s in your bag?(バックの中身は何ですか?)
- You have brought more than is allowed.(持ち込み制限を超えています。)
- This item is prohibited.(これは持ち込み禁止品です。)
簡単な質疑応答で終わる人もいれば、時間がかかる人もいます。
航空券や残高証明書などの提示を求められることがあるので、すぐに出せるようにしておきましょう。
また各国で持ち込み禁止・規制のものがあるので、事前に調べておくことをおすすめします。
外国出国手続き
大まかな流れは日本での出国手続きと変わりありませんが、各国で免税の範囲が違いますので外務省のホームページなどで確認をしておきましょう。
外国出国手続き
- フライト出発時刻の2時間前を目安に搭乗手続き開始
- カウンターでパスポートを提示し、機内預け荷物を渡す
- 搭乗券、預け荷物引換証を受け取る
- 手荷物検査を受ける
- 出国審査でパスポート・搭乗券を審査官に渡し、パスポートに出国スタンプをもらう
- 出発30分前までに搭乗ゲートへ
日本入国手続き
聞こえる言葉が日本語となり気が抜けてしまうかもしれませんが、日本への持ち込み禁止・帰省のものもあるので注意が必要です。
日本入国手続き
- 入国審査カウンターでパスポートを渡し、入国スタンプを押してもらう
- (必要なら)手荷物引渡所で機内預けに持つを受け取る
- 検疫を受ける
- 税関で税関申告書を提出する
- 最後のゲートをくぐり無事帰国
日本への持ち込みが禁止・規制されているものは、以下のサイトで確認することができます。
おわりに
- 出発前には「パスポート」「ビザ」「公的手続き」「カードなど」の申請状況をまず確認
- 出入国手続きでは流れだけでなく「持ち込み禁止・制限」「免税範囲」「質問内容」は調べる「
- わからないままで進めるのでなく、適切な機関に確認するの一番
多くの問題を未然に防ぐために、決められた手続きというのがあります。
「わからないから、そのまま進めてしまえ!」と構えるのでなく、手続きの目的を理解しながら確実に進めていきましょう。